Sur-「南へ」

みなさまこんばんわ。

2回に渡って長ーい文章、名付けて「フンドシ論文」を仕方がなくお読みいただいたみなさま今夜もようこそ。

このシリーズは、我々ミユキタンゴの映像をネタにして、タンゴをまだご存知ないかたに、特にジャズなら聴いてるよというかたに、少しでもタンゴの正体を知ってもらおうという意図で書いております。

なので、1作目、2作目はあまりタンゴな感じでない、ピアソラものとワタクシのオリジナルをご紹介してみました。

正直言ってどこがタンゴなんじゃという2曲でしたね。
今回の曲はジャズでいうところのスターダストみたいな超スタンダードなタンゴなんですが、

これをワタクシ、けっこうリハーモナイズ(コードをアレンジして改造すること)して演じています。

コレです。

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ケンジ師匠はすごいですよ、ダンサーなのにMCもこなすし唄も歌っちゃう。

そのMCにありますとおり、この曲はSur、スーじゃなくてスール、邦題が「南へ」。

上野発の夜行列車降りた時から〜♪

タンゴが演歌に近いと言われることは多いんですが、なるほどアルゼンチンは南半球だから「急行津軽1号」ではなく「急行高千穂3号」みたいなのどちらにしてもビンボーくさい夜行列車に乗って南へ向かうと。

演歌とちょっと違うといえば、この曲は同じ調のメジャーとマイナーを行ったりきたりするのが特長でこのへんは舶来品っぽい、でもサビは確かにマイナー演歌ですね。

「な〜みだで、綴りかけた お別〜れの〜 手紙〜〜♪」由紀さおりさんのヒット曲、アレ?サビのメロディが…。おんなじ。

という日本人にも受け入れやすい曲なんですが、どうもコードが単調というか、トライアドな感じが演歌っぽいと思ったんで。

こんなふうにやってしまいました。

けっこう強引で、メロディとコードがぶち当たる箇所もあるのでそこは端折って弾いているのがおわかりでしょうか。

1コーラス目をけっこう全面的にイジったんですが、基本的にII-Vと代理コードでのシンプルなものなんで細かい解説は端折らせていただきますよ。



この中でですね、自画自賛してるところはですね。
ドミナントのA7を、Bb/A – B/A – C/A – Db/Aとして、しかも1弦のEの音を残して弾くという、これギターが得意とする独特のサウンド、ジャズだとけっこう使う技でピアノだどキースジャレットが使ってるのは知ってるけどピアノもけっこう使う技なのかな、これを代入したところ。
どうです、タンゴっぽくないでしょう。生意気でしょう。ついでにいうと自分で難解にイジリ倒しておいて、書くと弾くとは別のもの。ミソとなる難解なところが弾けてないから可哀想でしょう。

あと、実にタンゴっぽいダイアトニックなキメ「Dm-C-Bb」サビの頭にいくところ、これもちょっとハズカシイので、Dm-C-F#7として、ズッコケ風に奇をてらい、本来A7にいくところはBm7(b5)からのでっち上げ進行に突入してます。

間奏がギター・ソロですね。と思ったら、ケンジ師匠のセリフのBGMになってしまっているところが贅沢ですね。ギタリストがおいしいところを持っていかれて不貞腐れています。ウソウソ、ここはこういうふうにいつもやってます。
サビに戻る2コーラス目は原曲どおりのシンプル演歌、いやタンゴです。

ここからコントラバスの清水さんが弾く気になってくれたのか、オレサマがいちばんオイシイところをイタダキと感じたのか、突然入ってきますが、この予定調和でないところがこのバンドのいいところ。

とういうわけで私はこんなふうにタンゴを弾いています。

タンゴのギターは、これが正統派というものがどうもないらしいです。確かにいろんなギタリストを聴いてみますと、みんなそれぞれですね。ただジャズのようにコードから発展させて自由に弾くという人は少数派みたいです。

あまりいない=オイシイかも ということで、この線をひとりでコツコツと模索しているってわけです。



アルゼンチンの人はタンゴという音楽に自国民としてとても愛着を持っているらしいです。騒がしい飲み屋でも、例えばこのSurなんかがそうらしいんですが、誰かが歌い始めると、おしゃべりを一旦中断して一緒に歌うか聴くんですって。

曲は違うんだけど例えばコレ。こんな感じなのかな。

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ジャズ方面のみなさま、この歌っている人、どっかで見覚えありませんか?

メセニーグループがいちばんいい時代に、ボイス(やらギターやらスティールドラムやらマリンバやら果てはサックスまで)やっていた人ですよ、Pedro Aznarね、よく見るとホラ。

場末な飲み屋で、盛り上がっていますね。話を中断して聴くほどお行儀はよくないみたいですが。

楽しそうだなあ。

これはとてもうらやましい文化ですね。

アルゼンチンって昔バブルでウハウハ、それを一気に食いつぶして今度はどん底、しまいには破産してしまったという波瀾万丈な国です。それでもコレ。

豊かさってオカネだけじゃないのねえ奥様。

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